ざぼん漬について

ざぼん漬の歴史

ざぼんの原産地は、東南アジアや中国方面です。
江戸時代(安政元年)、中国の通商船船長・謝文旦(シャブンタン)が嵐で遭難した時に鹿児島の漁師に助けられ、そのお礼に積み荷のざぼんを差し出したのが初めて日本に入ってきた瞬間でした。
ざぼんの食べ方と皮の砂糖漬を伝授された漁師が、庭先に種をまいて育て始めました。
そして、明治の初めに別府の菓子職人が、鹿児島で皮の砂糖漬をご馳走になったのがきっかけで、別府名物になったと言われています。

ざぼん漬作りは
一日がかり

歴史と伝統を守りながら、別府銘菓「ざぼん漬」を一つひとつ手作りで丁寧に仕上げています。
ざぼん漬の仕込みは、午前3時から始まります。
ざぼんの時期以外は冷凍された皮を使用するので、事前に水に漬けて解凍しておきます。
まずは、浄水とざぼんの皮を入れた鍋に火をかけ、じっくり1時間アクを抜いていきます。
その後、砂糖と水飴と浄水で炊き上げていくのですが、炊き上げる前に皮をカットしていきます。
このカットの段階で、どの商品に使用するかを決めていくため、カットだけで4時間かかります。
そして、ようやく商品ごとに調合したそれぞれの蜜と一緒に、6~7時間かけてじっくりと炊き上げていきます。
アク抜きから炊き上げまで約12時間かけて、宝石のようなざぼん漬は作られています。

茶菓やお酒の
おつまみに最適

ざぼん漬は、地域によって「文旦漬(ぼんたんづけ)」とも呼ばれています。
別府土産の元祖的なお菓子で、まさに一村一品の代表格です。
風味高尚にしてその独自の珍味は広く賞味され、茶菓やお酒のおつまみとしてその名声を高めつつあります。